令和3年度 地域別最低賃金額改定の目安
2021年07月26日(月)
毎年10月に改定される「地域別最低賃金」。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響も考慮され、全国で0~3円の引き上げにとどまっていました。
そして今回、7月16日に公表された中央最低賃金審議会の答申では、今年10月からの最低賃金額は全都道府県で28円アップが目安となっています。
東京 |
1,013円 → 1,041円(見込) |
神奈川 |
1,012円 → 1,040円(見込) |
今回は、現制度となった昭和53年以降で過去最高額の引き上げとなります。
今後いくつかの段階を経て、都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定し、10月から改定となりますが、想定される人件費の増加額等は早めに確認しておきましょう。
そのほか、所得税の増加や社会保険の加入への影響から、働く時間を減らしたい、または増やしたいなど、「パートタイマーの働き方への影響」も考えられます。
基本給が上がると、残業代の単価も上がることにも注意が必要です。さらに2023年4月1日からは、中小企業でも時間外労働が1ヶ月60時間を超えると割増率50%となることが決定しています。賃金関係でいうなら、同一労働同一賃金対応についてもおさえておきたいですね。
次々と変化する状況に合わせて『変化すべき方向を知る」『変化し続ける』が、より一層重要となります。労務に関することや、人事、賃金等のしくみづくり等、何か知りたい、聞いてみたいなどありましたら、ぜひあおい社会保険労務士法人ご相談ください。
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【2021年1月29日】「人生100年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査」結果
【2019年10月1日】 同一労働同一賃金(1)「働き方改革」と「同一労働同一賃金」(全16回)
【2018年10月12日】働き方改革(1)本当のねらいとは
【2018年10月26日】働き方改革(5)中小企業の時間外労働割増賃金率アップ 猶予廃止措置
【2017年9月14日】 最低賃金が上がる、ということ
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社会保険労務士 金久保眞理