労働生産性が低くなる理由
2017年01月20日(金)
日本の、特にホワイトカラー(事務職や販売職等)の労働者は、時間当たりの付加価値を生み出す力=労働生産性が低いといわれています。
同じ付加価値を生むのにかける時間は当然短い方がいいですよね。しかし、日本では長時間労働が問題となっている割には、付加価値を生み出せないでいる、つまり、効率の悪い働き方をしている、と言えます。
なぜ労働生産性が低くなってしまうのでしょう。
その理由の一つとして、「おもてなし精神」があるのではないかと思っています。
接客業を考えてみると、日本のおもてなしは世界から見ても素晴らしいもので、誇れるものだとは思いますが、サービス競争の結果、消費者側も「そうやってもらうのが当然」になってしまい、サービスが過剰になっている、というところはないでしょうか。
また、社内のことでも、「上司(他部署)に対するおもてなし」が求められており、そこに時間が割かれている、ということはないでしょうか。
・自分があまり関係のない業務に関するメールについても、宛先に入れられている
・資料を作る際に、肩書が間違っていないかを3人体制でチェックする
・似たような報告書を様々なフォーマットで提出させられる
・定例会議が形骸化している
・会議の資料を完璧に作り、必要があるかわからない資料までを全部用意しないと文句を言われる 等々…
その仕事は、果たして会社の利益につながる仕事なのでしょうか。
社内の人に「おもてなし」を求めることは、自分が満足するだけで、付加価値を生み出す仕事ではないのではないでしょうか。
いつの間にかルーチンと化している業務の中に、こういった「社内おもてなし」「過剰おもてなし」が紛れ込んでないかを確認し見直す、というのも労働生産性を高めることにつながるのではないかと思います。
過去のブログ
【2017年1月17日】長時間労働解消の第一歩
【2017年1月10日】企業の人材不足
【2017年1月6日】変化をどう捉えるか
【2017年1月5日】「過労死等ゼロ」緊急対策
【2016年11月28日】「過労死等防止対策白書」の公表
社会保険労務士 板垣ゆりか
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