男女の賃金格差が過去最小に
2015年02月24日(火)
厚生労働省は2月19日、平成26 年「賃金構造基本統計調査」の結果を取りまとめ、公表しました。
「賃金構造基本統計調査」は、全国の主要産業に雇用される労働者の賃金の実態を、雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数および経験年数別などに明らかにすることを目的として、毎年7月に実施されています。今回は、全国及び都道府県別の賃金について、抽出された10 人以上の常用労働者を雇用する民間の65,616 事業所のうち、有効回答を得た50,098 事業所を対象に集計しています。
今回の調査結果のポイントは次の通りです。
1 一般労働者(短時間労働者以外の労働者)の賃金(月額)
(1) 男女計の賃金は299,600 円(前年比1.3%増)、男性では329,600 円(同1.1%増)、女性では238,000円(同2.3%増)でそれぞれ前年を上回っている。
男性の賃金を100 とすると、女性の賃金は72.2 となっており、男女間賃金格差は比較可能な昭和51 年の調査以来、過去最小となっている。
(2) 企業規模別にみると、男性では、大企業(常用労働者1,000 人以上) が381,900 円(前年比0.9%増)、中企業(常用労働者100~999 人) が312,100 円(同0.9%増)、小企業(常用労働者10~99 人)が285,900 円(同0.1%増)、女性では、大企業が265,200 円(同2.2%増)、中企業が233,800 円(同1.8%増)、小企業が214,600 円(同1.3%増)となっている。
(3) 雇用形態別にみると、男性では、正社員・正職員が343,200 円(前年比0.8%増)、正社員・正職員以外が222,200 円(同2.4%増)、女性では、正社員・正職員が256,600 円(同1.9%増)、正社員・正職員以外が179,200 円(同3.0%増)となっている。正社員・正職員の賃金を100 とすると、正社員・正職員以外の賃金は男性で65(前年64)、女性で70(同69)となっている。
2 短時間労働者の賃金(1時間当たり)
男性は1,120 円(前年比2.3%増)で、女性は1,012 円(同0.5%増)となっている。
男女間の賃金格差が過去最小になったの注目すべき点ですが、賃金に関するデータの前年比がすべて増となっているところも気になります。
春闘も始まっていますし、賃金の動きには注目したいですね。
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【2015年1月19日】平成26年「中小企業の賃金・退職金事情」調査結果について
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【2014年11月20日】平成26年度 「高校・中学新卒者の求人・求職・内定状況」取りまとめ
板垣ゆりか
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