パワハラ対策 企業の現状
2015年08月24日(月)
先日、パワハラに係るセミナーがあり、受講してきました。
職場のいじめ・嫌がらせをパワーハラスメント(パワハラ)と呼んでいますが、自分では指導のつもりでも、いつの間にかパワハラをしてしまっている、もしくはパワハラと受け取られてしまっている、というケースもあります。
都道府県労働局に寄せられている相談件数も「いじめ・嫌がらせ」が最多を占めており、大きな社会問題となっています。
セミナーの主な内容は、厚生労働省で出している「パワーハラスメント対策導入マニュアル」という冊子の説明でしたが、そのあと、セミナーに出席された方たちと小グループを作り、パワハラ対策として有効と考えられている「実態把握のためのアンケート調査」と「社内研修」について、自社で取り組むとするとどのような問題点があるか、解決策としてどういうことが考えられるか、ということをディスカッションする場が設けられました。
ディスカッションでは次のような意見が出されました。
○いきなり「パワハラ」と言われると、「何かあったのではないか?」と身構えてしまう。「パワハラアンケート」ではなく、「職場環境アンケート」等の名称にしてはどうか。
○例えば社長から「コンプライアンス強化の一環として研修を随時行っていく」というアナウンスをしてもらい、その流れの一つとしてパワハラ研修を行うと受け入れられやすいのではないか。
○アンケートの有効性は理解できるが、人数が多くなればなるほど、実施や分析に時間がかかることが予想され、担当者としては頭が痛い。
○(上記に対する解決案として)インターネットでアンケートをとり、集計できる仕組みを利用してはどうだろうか。
○新人研修でパワハラに関する内容を入れ、指導とパワハラの違いを認識させる、というのも有効ではないか。
○現状、パワハラ問題が出てきていない職場でパワハラ研修を行っても響かないのではないか。ただ、今後出てくる可能性が否定できないので、研修をしたいがどのようにしたら響く研修ができるか、悩ましい。
等々、貴重な現場の声を聞くことができました。
現場の方々がどういうことで悩んでいるのか、私たちがお手伝いできるのはどういうことなのか、考えるきっかけをいただけた気がします。
また、講師の方は「パワハラ防止のためには、職場環境改善のための取り組みが有効」と仰っていました。やはり、日頃のコミュニケーションや常に職場環境を良くしようという意識作りが大事なのですね。
過去のブログ
【2015年7月16日】ストレスチェック制度の導入
【2015年6月22日】パワハラ対策導入マニュアル
【2015年4月6日】妊娠・出産・育児休業等を契機とする不利益取り扱いに係るQ&A
【2015年1月22日】ワーク・ライフ・バランス
【2014年10月30日 】マタニティーハラスメント
板垣ゆりか
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