「年次有給休暇の計画的付与」という制度をご存知でしょうか。

これは、年次有給休暇(以下、有給)のうち、5日を超える分については、労使協定で定めることにより、その定めに従って有給を与えることができる、というものです。

つまり、有給が10日ある労働者については5日まで、20日ある労働者については15日までの部分で計画的付与として使用者が時季を指定することができる、ということです。

この制度を利用することにより、労働者にとっては有給取得の促進になり、使用者にとっては繁忙期等に有給を使われるリスクを抑えることができる、というメリットがあります。

計画的付与には、次の3つの方法が考えられます。

 1 事業場全体の休業による一斉付与

 2 班別の交替制付与

 3 年次有給休暇付与計画表による個人別付与

どの方法を選択するかは、事業場の実情とあわせて、どれが差しさわりがないか検討して決めましょう。

計画的付与に係る労使協定は労働基準監督署への届出の必要はないものの、上記3つのうちどれを選択したか、付与日は具体的にどのようになるか等、定めておかなければなりません。

また、就業規則にも計画的付与制度を利用する旨記載する必要があります。

この制度を利用する上で注意しなければならない点もいくつかあります。

例えば、計画的付与分の有給は労使協定に従って付与されるものになるので、使用者の勝手で変更することはできません。

一斉付与するとした場合に、計画付与日数より残日数が少ない労働者や入社したばかりで有給の権利がまだ発生していない労働者をどう扱うかも事前に検討しておかなければなりません。

このように、準備しなければならないことは諸々ありますが、うまく使うことによって有給の取得率を上げることにもつながるでしょう。

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