6月30日、厚生労働省より、「令和2年度個別労働紛争解決制度の施行状況」が公表されました。

「個別労働紛争解決制度」とは、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルを未然に防止し、早期に解決を図るための制度です。

以下の3つの方法があります。
「総合労働相談」(総合労働相談コーナーの設置場所:労働局、労働基準監督署、駅近くなど、全国379カ所)
・都道府県労働局長による「助言・指導」
・紛争調整委員会による「あっせん」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ポイント1

総合労働相談件数は前年度より増加。助言・指導申出の件数、あっせん申請の件数は前年度より減少。
総合労働相談件数は129万782件で、13年連続で100万件を超え、高止まり。

ポイント2

民事上の個別労働紛争の相談件数、助言・指導の申出件数、あっせんの申請件数の全項目で、「いじめ・嫌がらせ(22.8%)」の件数が引き続き最多。
自己都合退職 11.4%
解雇 10.9%
労働条件の引き下げ 9.3%
退職勧奨 7.4%

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いじめ・いやがらせが最多となっていますが、自己都合退職・解雇・退職勧奨を合わせると29.7%となっており、離職に関する相談も多いのが実情です。

ハラスメントへの意識の高まり、相談しやすい体制の整備などもあいまって、相談件数は高止まりの傾向となっています。

不安や不満が「紛争」となってしまう理由のひとつには、知識不足、コミュニケーション不足がある場合も多く見られます。
例えば、「ハラスメント」の定義は、かつてとは大きく様変わりしてますが、「自社では確実に周知されている」と自信を持って言えるでしょうか。

2020年の法改正により、フリーランスや就活生などへも、パワハラとして定義されるようになりました。
セクハラ、マタハラ、テレワークハラスメント、男性育休を希望する社員への対応など、時代の変化に対応することが重要です。
お互いを尊重しあい、コミュニケーションを大切にしながら、働きやすい・働いてもらいやすい環境づくりをしていきたいですね。

なお、2020年6月の労働施策総合推進法改正により、それ以降の大企業の紛争は、同法に該当するため、計上されていません。

| お知らせ・人事労務情報一覧へもどる |