転職者アンケートから見えること
2021年12月27日(月)
2021年11月、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)は、『ミドルエイジ層の転職と能力開発・キャリア形成 ~転職者アンケート調査結果~』を公表しました。
この調査の中から、今回は以下の2つのポイントを取り上げます。
「ミドルエイジ層」の転職が増加している
この調査での「ミドルエイジ層」とは30~54歳。安定的に収入を得て家庭を支える必要から、従来は、若年層・シニア層に比べて雇用が長期的、定着的と考えらていた年代です。この年代の転職が増加していることは、日本の「長期安定雇用」体制の変化がより強まっている、といえます。
雇用の流動化により、人材を見つけやすくなる側面もある一方、応募してもらう、定着してもらうための策もより必要となってくるでしょう。
転職先で活躍するために重要なものとは?
調査の中で、このような一文がありました。
今回の調査では、転職先で自らの知識・スキルをより活用できていると感じている転職者ほど、勤務先が職場になじむようにと行ってくれた取組みをより多く経験する傾向があることがわかった。
『勤務先が、職場になじむようにと行ってくれた取り組み』とは、例えばどのようなものが思い浮かびますか?
職場になじめるように、居心地よくなるための取り組みは、企業ごとに違うだけでなく、その企業のカラーが反映される場面でもあるかと思います。そしてその積み重ねが、転職者のスキルの活用や従業員の定着につながる傾向があるようです。
コロナ禍で産業構造にも影響が大きい中、雇用の流動化や働き方の変化は、今後も続くと思われます。「人財」に活躍してもらうために、どのような取り組みが必要か、意識していきたいですね。
過去のブログ
【2021年6月30日】「自信のある能力」と「必要とされる能力」
【2021年1月29日】「70歳までの就業機会確保」と向き合う
【2020年12月18日】「人生100年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査」結果
社会保険労務士 金久保眞理
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