日本生産性本部『2018年度 新入社員 春の意識調査』
2018年06月08日(金)
(5月24日、日本生産性本部が『2018年度 新入社員 春の意識調査』を発表しました。
主なポイントは以下のとおりです。
—————————————–
<主なポイント>
1.「あなたにとって、今の会社は第何志望でしたか?」
→「第一志望」、4年連続で上昇し初の8割超えで過去最高(80.6%)
4年連続で上昇し、1997年の設問開始以来過去最高となった。
2.「自分のキャリアプランに反する仕事を、我慢して続けるのは無意味だ」
→「そう思う」、6年連続増加傾向で過去最高(38.0%)
2006年の設問開始以来最高となった。
3.「残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場」を望む回答が過去最高(75.9%)
「1.残業は多いが、仕事を通じて自分のキャリア、専門能力が高められる職場」と「2.残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場」の二者択一の設問で、後者と答えた割合が75.9%と、1998年の設問開始以来最高となった。
4.マニュアルに書かれていないことが起きた際、「すぐにストップしてあとは先輩や上司に聞く」とする回答が過去最高(73.9%)
5.「従来の基準や慣習には反しても、法律に反しないことであれば、どんな手段や方法をとっても問題はない」の質問に対し「そう思う」と答えた回答が3年連続増加傾向で過去最高(23.4%)
”過去最高”という言葉が多く出てきています。
人手不足の昨今を反映したような回答もありました。
第一志望の会社に就職し、自分のキャリアプランと合わない会社なら我慢して勤務する意味はない。
残業はしたくない。
マニュアルにないことは(考えて自力でなんとかするよりも)他人に頼りたい。
法律違反でなければ、過去の基準や慣習はあまり重要視しない。
もちろん、みんながそう考えているわけではありませんが、まとめるとそんな新入社員像が浮かんできます。
でも、キャリアプランは思うようにいくことだけが成長のステップになるとは限りません。
残業しないということは、就業時間に対価に見合う働きをすることが大前提です。
激動の時代の中で、マニュアルが何の役にも立たない緊急事態はたくさん置きます。
そんなとき、従来の基準や慣習に頼るべきか、新しい方法を取るべきか、片方だけがよいのではなく、自律した判断が求められる時代です。
これから社会にはばたく新入社員のみなさんが、正解のない時代の中で思考し、選択し、自律的な道を歩んでいってくれることを願っています。
過去のブログ
【2018年5月14日】 『2018年マイナビ新入社員意識調査』 ~プライベート優先?~
【2017年12月21日】 2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果
【2017年12月20日】 人手不足に対する企業の動向調査
【2017年10月30日】 「日本企業の経営課題2017調査結果」<速報版>
【2017年10月27日】 『第4回 若者のワークスタイル調査』
【2017年1月10日】 企業の人材不足
社会保険労務士 金久保眞理