「残業」の考え方
2014年11月14日(金)
そもそも「残業」とは何でしょうか?
会社で決まっている就業時間(所定労働時間と言います。)以外の時間に勤務することを「残業」と呼んでいるケースが多いと思いますが、法律的には「所定外労働」と「法定外労働」に分けられます。
所定外労働とは、所定労働時間外の労働のことで、法定外労働とは、一日8時間、週40時間(特定の事業は44時間もある)を超える労働時間のことを言います。割増賃金の支払いが必要なのは、法定外労働をした場合です。つまり、9:00~17:00(休憩時間1時間)の会社で、終業時間以降に仕事をした場合、17:00~18:00は所定外労働、18:00以降の労働は法定外労働になります。もちろん、17:00~18:00の1時間についても、通常の賃金を支払う必要がありますが、25%増しで支払う必要があるのは、18:00以降の労働分、ということになります。
これは労働基準法で決まっている最低限度の支払い方なので、これを上回る(例えば、所定外労働についても割増賃金を支払う)ことは問題ありません。ただ、この最低基準を守らない場合は法律違反となりますので、注意が必要です。
厚生労働省は過重労働解消キャンペーンを実施中で、先日の過重労働解消ダイヤルでは、賃金不払残業にかかる相談が多数あったようです。無駄な残業はさせず、必要な残業には正しい賃金を支払う、という環境を整えましょう。
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【10/31】「過重労働解消相談ダイヤル」の実施
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板垣ゆりか
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